前回は、「負」動産は、リスクを抱えた遺産であり、次世代に問題を先送りせず所有不明不動産を作らないためにも、遺産分割調停でも、相続土地国庫帰属法の利用をすべきと述べた。今回は、その続き。
相続土地国庫帰属法は、相続や遺贈により土地を取得した相続人が、法務局に承認を申請し、法定の要件を満たす場合は、法務大臣が国庫帰属を承認し、定め…
最近の遺産分割で問題になるケースの一つに、相続人全員が取得を希望しない不動産問題がある。取得希望しない相続人に遺産を押し付けることはできないというのが家裁実務である。
ゴルフ会員権、リゾートマンション、別荘地なども取得希望がないが、まあ、これは、なんとか二束三文で買ってもらうことで解決する場合が多い。
しかし、これが僻地の広大な山林…
本年1月15日、午後3時から、竹ノ塚地域学習センター3階レクホールで、足立区人権講座としてLGBTQの講演会を開催しました。コロナでこの2年中止となっており、2年ぶりの開催となりました。
講師は、NPO法人ハートをつなごう学校副代表理事の小林りょうこさんです。
http://heartschool.jp/
小林さんは、大学卒業…
前回のブログで、現行法上、離婚後も、共同監護を審判で命ずることは充分可能なこと、親権を共同にしても何の意味もないことを説明しました。
【我が国の共同監護は、欧米とひけをとらない】
それでは、なぜ、家裁は共同監護を命じないのでしょう。それは、単純に共同監護を命ずる事案がないからです。
欧米では、離婚は、どちらか一方が離婚した…
【新年の抱負】
新年明けましておめでとうございます。昨年、「今年の目標は、巣林一枝」つまり、分相応に生きる、と述べましたが、代表は、今年も目標は同じです。「鷦鷯(しょうりょう)、深林に巣くうも一枝(いっし)に過ぎず」というのは、荘子が述べた言葉です。
もう一つ、目標はずばり現状維持です。普通、目標というのは、現状より高い位置を指…
今年一年を振り返って
今年も残り少なくなりました。年初に、巣林一枝つまり、分相応に生きる、と述べましたが、まあ、大体、地味な一年で分相応な生き方だったと思います。
【今年の書籍・動画】
1月21日
「図解で早わかり 最新インターネットの法律とトラブル対策」
https://www.sanshusha.co.jp/np/isbn…
講習会のお知らせ
各地方自治体に「ひとり親家庭等就業・自立支援センター」があり、ひとり親家庭の方の就業や養育費のご相談に応じています。
岐阜県にもあります。
http://shien-gifu.sakura.ne.jp/center.html
その「岐阜県ひとり親家庭等就業・自立支援センター」で、弊所副代表森元が養育費等の講習会…
東京地裁が11月30日、同性婚について画期的な判決を出しました。
民法が、同性婚を認めていないことは合憲とする一方で、他方で、同性愛者がパートナーと家族になるための法制度が存在しないことは、立法不作為による違憲だと判断しました。
マスコミなどでは、「違憲」ではなく、「違憲状態」だと報じましたが、木村草太先生は、地裁は、「立法不作…
事業承継税制は、円滑化法の認定を受けた企業なら、中小企業の株式を事業承継者が譲り受けても、贈与なら相続時までの納税が猶予され、相続時にも要件を満たすなら、次の事業承継まで納税を猶予し、場合によっては免除するというもので、要するに事業を継続する限り、株の贈与・相続による税金を、猶予し続け、最終的には、免除もありうるという制度です。
…
統計からみる面会交流の意義
面会交流が、子供の成長にどのような影響を及ぼしているかについて、正確な統計資料はなく、全ては憶測にすぎない。
しかし、平均年齢30歳強の2000人(男女ほぼ同数)を対象にした「未成年期に父母の離婚を経験した子供の養育に関する全国実態調査とその分析」という統計資料が、日本加除出版から、出版されており、そ…